
朝起きたら首が動かない。仕事はあるし、運転もしなければならない。「これ、いつまで続くんだろう」というのが、いちばん知りたいところだと思います。
日数の目安と、その日その日で何をすればいいのかをお伝えします。

治るまでの目安
痛みのピークは当日から翌日です。朝起きた時点よりも、夕方から翌朝のほうが動かせなくなる方が多いです。これは炎症が時間をかけて広がるためで、悪化しているわけではありません。
3日目あたりから、動かせる範囲が少しずつ戻ってきます。
多くは3日から1週間で、日常生活に大きな支障がない程度まで戻ります。
長くても2週間以内には落ち着くのが一般的です。
ただし、これは「首だけの寝違え」の場合です。この範囲を超えるなら、別の原因を考える必要があります。
日ごとにやることが変わります
当日〜翌日(急性期)
炎症が広がっている時期です。ここでやることは、増やさないことです。
- 温めない。長風呂は避け、シャワーで短く
- 揉まない、押さない、ストレッチしない
- 痛みが強ければ、保冷剤をタオルで包んで10分程度冷やす
- 動かせる範囲だけ、ゆっくり動かす。可動域の限界まで行かない
- 寝るときは、痛む側を上にする。タオルを丸めて首の下に入れると楽なことがあります
「固まらないように動かさなきゃ」と無理に回すのが、この時期の最大の間違いです。
3日目以降(回復期)
炎症のピークを越え、動かないことのほうが問題になってきます。ここからは方針が変わります。
- 温めてよい時期です。お風呂で首と肩を温める
- 痛みの出ない範囲で、少しずつ動かす範囲を広げる
- 肩甲骨を回す、肩をすくめて落とす。首を直接動かすより、周りから
判断の目安は、お風呂に入って楽になるかどうかです。楽になるなら温めてよい時期に入っています。悪化するなら、まだ冷やす時期です。
1週間を超えて治らないとき
このとき、次のどれかを疑います。
1. 頸椎椎間板ヘルニアなど、神経が関係するもの
腕や手にしびれがある、上を向くとしびれが強くなる、腕に力が入らない。これらがあれば、寝違えではありません。整形外科を受診してください。
とくに箸が使いにくい・字が書きにくい・ボタンがとめにくい、あるいは足がもつれる・歩きにくいという症状は、その日のうちに受診してください。
2. 首以外に原因がある
首の可動域が戻らない方を診ていると、肩甲骨がまったく動かない、あるいは肋骨が固まっているケースが多くあります。
首を回すという動作は、実は首だけで行っているのではありません。胸椎と肋骨も一緒に回ります。ここが動かないと、首だけで全部の角度を稼ごうとして、限界に達します。この状態では、首の炎症が治まっても可動域は戻りません。
3. そもそも寝違えではなかった
発熱を伴う、首を前に曲げると激しく痛む場合は、髄膜炎などを疑います。すぐに受診してください。
また、原因不明の首の痛みが続き、体重減少や夜間の痛みを伴う場合も、様子見にせず医療機関へ。
繰り返す場合
年に何度も寝違える方がいらっしゃいます。この場合、原因は寝ている間ではなく、起きている間にあります。
日中に首の後ろの筋が限界近くまで張っている状態が続いていると、寝ている間のわずかな無理で耐えられなくなります。つまり、寝違えは結果であって、原因は日中の姿勢です。
枕を変えても繰り返す方は、ここを疑ってください。寝違えとヘルニアの違いもあわせてご覧ください。
当院での対応
急性期でも施術は可能です。ただし、痛む首を直接触ることはしません。肩甲骨、胸郭、背中側から首にかかっている負担を減らしていきます。
回復期には、首の可動域を戻すことと並行して、繰り返さないための条件を整えます。通院の目安は通院のペース、首肩の症状で来院された方の経過はこちらのページをご覧ください。
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荻窪あんさんぶる治療院より
「そのうち治る」で1週間を過ぎたら、一度みせてください。
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この記事を書いた人
古田諭志(荻窪あんさんぶる治療院 院長/鍼灸師)
東洋鍼灸専門学校を卒業後、ネパールでの鍼灸ボランティアを経て、2011年1月に杉並区南荻窪で開業。これまでの施術数はのべ約30,000名(2019年12月時点)。中医学の専門誌『中医臨床』に症例検討を複数回寄稿しています。院長紹介はこちら




