首こりは何科?整形外科で湿布だけだったときに考えること

首がこって重い、頭まで重くなる、集中が続かない。整形外科に行ったけれど、レントゲンを撮って「異常なし」、湿布と痛み止めを出されて終わり。

このパターンでお困りの方は本当に多いです。まず、何科が正しいのかを整理しておきます。

首こりの受診先の振り分け図。首こりのみなら整形外科、手のしびれは整形外科、めまいや耳鳴りは耳鼻咽喉科、目の奥の痛みは眼科、首の腫れや飲み込みにくさは耳鼻咽喉科、強い倦怠感は内科で甲状腺の確認。
「異常なし」で終わった方こそ見ていただきたい図です

基本の入口は整形外科。ただし症状で変わります

首こりだけであれば、入口は整形外科です。骨や椎間板の状態、神経の圧迫がないかを確認できます。

ただし、次のような症状が加わっているなら受診先が変わります。

  • 手や指のしびれ、腕の力が入らない → 整形外科(頸椎の神経)
  • めまい・耳鳴り・耳のつまり → 耳鼻咽喉科
  • 目の奥の痛み、かすみ、視界の異常 → 眼科(緑内障などの除外)
  • 首の腫れ、しこり、飲み込みにくさ、声のかすれ → 耳鼻咽喉科・内科(甲状腺やリンパ節)
  • 強い倦怠感、寒がり、体重の変化 → 内科(甲状腺機能の確認)
  • 気分の落ち込み、不眠、動悸を伴う → 心療内科

そして、次の場合は迷わず救急を考えてください。

  • 突然の激しい首の痛み・頭痛(これまでにない強さ)
  • 発熱を伴い、首を前に曲げると強く痛む
  • 手足の麻痺、ろれつが回らない

「異常なし」は失敗ではありません

レントゲンやMRIで異常が出ないと、無駄足だったように感じる方がいらっしゃいます。でもそうではありません。

首こりの多くは、骨や椎間板の形の問題ではなく、筋にかかり続けている負荷の問題です。形に異常がないのですから、画像には写らなくて当然です。写らないからつらくない、ということにはなりません。

「異常なし」で分かったのは、命に関わるものや手術が必要なものが隠れていないということ。これは次に進むための大事な情報です。

首こりの正体は「頭の重さ」の置き場所

成人の頭は、およそ5キロあります。ボウリングの球くらいです。

この5キロが背骨の真上に乗っているとき、支えるのに必要な力は最小で済みます。ところが頭が前に出ると、首の後ろの筋がその分を引っ張り続けなければなりません。てこの関係で、頭が前に出るほど必要な力は増えていきます。

デスクワークで一日8時間、この状態が続く。首の後ろの筋は8時間、休みなく働き続けます。こりは、筋が疲れているというより、休む時間を与えられていない状態だと当院では考えています。

湿布や痛み止めが根本の解決にならないのは、頭の置き場所が変わっていないからです。

見直すべき3つの条件

1. モニターの高さ

画面の上端が目の高さ、が目安です。ノートパソコンをそのまま机に置くと、必ず下を向くことになります。台で上げて、キーボードは別にする。この一手だけで首の負担はかなり変わります。

2. スマートフォンを見る高さ

うつむいて見る時間が、実は一日で最も長い方が多いです。持つ手の肘を、反対の手で支えて胸の高さまで上げる。習慣にできると差が出ます。

3. 呼吸

浅い呼吸を続けていると、首の前側にある筋が呼吸を手伝うようになります。この筋は本来、首を支える側の筋です。息を吸うたびに首の筋が動員される状態では、休む時間がありません。

当院での考え方

当院では、首だけをほぐすことはしません。頭が前に出る条件を作っているのは、背中の丸まりと肋骨の動きの乏しさであることがほとんどだからです。

首の筋を緩めても、翌日また同じ場所に頭が置かれれば戻ります。土台のほうを変えていくのが、遠回りに見えて結局は早いと考えています。

首・肩・背中でお困りの方の経過はこちらのページにまとめています。

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荻窪あんさんぶる治療院より

「異常なし」で行き止まりになってしまった方こそ、一度ご相談ください。

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この記事を書いた人

古田諭志(荻窪あんさんぶる治療院 院長/鍼灸師)

東洋鍼灸専門学校を卒業後、ネパールでの鍼灸ボランティアを経て、2011年1月に杉並区南荻窪で開業。これまでの施術数はのべ約30,000名(2019年12月時点)。中医学の専門誌『中医臨床』に症例検討を複数回寄稿しています。院長紹介はこちら

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