
眠れない日が続くと、日中の集中力も気分も落ちてきます。「病院に行ったほうがいいのだろうか」「でも何科なんだろう」。ここで止まってしまう方が多いです。
まず受診先を整理して、そのあとで薬を始める前に確認しておきたいことをお話しします。

基本の入口
心療内科・精神科が中心です。眠れない状態そのものを扱う科であり、原因が気分の落ち込みや不安にある場合もここで対応できます。
内科でも睡眠薬の処方は受けられます。かかりつけ医がいるなら、まずそちらに相談するのが現実的です。
睡眠外来・睡眠専門クリニックは、検査設備があり、睡眠時無呼吸症候群などの検査もできます。
症状によって科が変わります
不眠と思っていたものが、別の病気の症状であることがあります。
いびきが大きい、夜中に呼吸が止まっていると言われた、日中に強い眠気がある→ 睡眠時無呼吸症候群の可能性。呼吸器内科・耳鼻咽喉科・睡眠外来へ。眠れないのではなく、眠りが浅くされている状態です。ここを見逃したまま睡眠薬を使っても解決しません。
寝ようとすると足がむずむずして動かしたくなる→ むずむず脚症候群の可能性。脳神経内科・睡眠外来へ。鉄不足が関係することがあり、血液検査で分かる場合があります。
動悸・発汗・体重減少・暑がりを伴う→ 甲状腺機能の確認が必要です。内科へ。
夜間に何度もトイレで起きる→ 泌尿器科。眠れないのではなく、起こされているという状態です。
痛みで目が覚める→ 痛みの原因に応じた科へ。腰や肩の痛みで夜中に目が覚めるなら、そちらが先です。
気分の落ち込みが2週間以上続く、朝が最もつらい、何にも興味がわかない→ 心療内科・精神科へ。この場合、不眠は結果であって原因ではありません。
タイプによって考え方が変わります
- 寝つけない(布団に入って30分以上かかる)
- 途中で目が覚める(夜中に何度も起きて、また寝つけない)
- 朝早く目が覚める(予定より2時間以上早く、その後眠れない)
- 眠った気がしない(時間は寝ているのに疲れが取れない)
このうち「朝早く目が覚める」が続いている場合は、気分の落ち込みが背景にあることが比較的多いとされています。受診の際に伝えてください。
薬を始める前に確認したいこと
睡眠薬は必要な場面がある薬です。使うことを否定するつもりはまったくありません。ただ、その前に確認しておくと、薬の量を最小限にできることがあります。
カフェイン — 昼過ぎ以降のコーヒー・緑茶・エナジードリンク。カフェインの影響は思っているより長く続きます。
アルコール — 寝酒は寝つきを良くしますが、後半の眠りを浅くします。途中で目が覚める方は、まずここを疑ってください。
寝床で過ごす時間 — 眠れないまま布団の中で長く過ごすと、「布団=眠れない場所」と体が覚えてしまいます。眠くなってから入る、というほうが結果的に早いです。
起きる時刻 — 寝る時刻より、起きる時刻をそろえるほうが体内時計は整います。休日の寝だめは、月曜がつらくなる原因になります。
当院での考え方
眠れないときの体は、たいてい緊張が抜けていません。呼吸が浅く、胸のあたりが固まり、首や肩に力が入ったままになっています。
自律神経は背骨に沿って走っています。首の付け根、肩甲骨の間、みぞおちの奥。この3か所に強い緊張がある方は多く、鍼灸や整体でここを緩めていくと、眠りの深さから変化を感じたとおっしゃる方がいらっしゃいます。
もちろん、これですべてが解決するわけではありません。医療機関での診察と並行して、体の側から眠りやすい条件を整えるという位置づけです。自律神経失調症と鍼灸治療についてもご覧ください。
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荻窪あんさんぶる治療院より
眠れない状態が長く続くと、それだけで体力を削られます。ひとりで抱え込まずにご相談ください。
荻窪駅から徒歩4分、土日祝日も診療しています。ご予約・ご相談はこちらから、お電話は 050-5577-0244 へどうぞ。
この記事を書いた人
古田諭志(荻窪あんさんぶる治療院 院長/鍼灸師)
東洋鍼灸専門学校を卒業後、ネパールでの鍼灸ボランティアを経て、2011年1月に杉並区南荻窪で開業。これまでの施術数はのべ約30,000名(2019年12月時点)。中医学の専門誌『中医臨床』に症例検討を複数回寄稿しています。院長紹介はこちら





