
一晩寝ても、目の奥の重さが取れない。夕方になると頭が痛くなり、肩まで重い。目薬をさしても、その場しのぎにしかならない。
この状態が続いているなら、目の問題として扱っても行き止まりかもしれません。

「疲れ目」と「眼精疲労」は分けて考えます
疲れ目は、休めば回復します。一晩寝れば、翌朝には戻っています。
眼精疲労は、休んでも回復しません。目の症状だけでなく、頭痛、肩こり、吐き気、めまい、倦怠感といった全身の症状を伴います。
つまり、寝ても取れない時点で、単なる疲れ目ではないということです。
まず眼科で確認すべきこと
体の話をする前に、目そのものの問題を除外してください。
度が合っていない眼鏡・コンタクトレンズ — これが最も多い原因のひとつです。とくに、合っていない度で見続けると、ピントを合わせる筋が常に働き続けます。作ってから2年以上経っているなら、一度検査を。
老視(老眼)の始まり — 40代以降で、手元が見づらくなってきた自覚がなくても始まっていることがあります。無理にピントを合わせ続けることが疲労の原因になります。
ドライアイ — まばたきの回数が減ると涙の膜が保てず、見え方が不安定になります。ピント合わせの負担が増えます。
緑内障・白内障などの眼疾患 — 次の症状があるときは急いで眼科へ。
- 急に見えにくくなった、視野の一部が欠けている
- 目の充血と激しい痛み、吐き気を伴う
- 物が二重に見える
- 光の周りに虹のような輪が見える
とくに、目の激しい痛みと頭痛、吐き気が同時に来ている場合は緊急です。急性緑内障発作の可能性があります。すぐに受診してください。
眼科で異常がなかった場合
「目の病気はありません」「度も合っています」。それでも取れない。ここからが当院でご相談を受ける領域です。
1. 目を動かす筋と、首の筋はつながって働いています
目を動かす筋(外眼筋)と、後頭部の深いところにある筋(後頭下筋群)は、連動して働いていることが知られています。
視線を動かすとき、頭も一緒に微調整しています。逆に、後頭部の筋が固まっていると、目だけで見ようとして眼球の筋に負担が集中します。
眼精疲労の方の後頭部を押すと、目の奥に響くと言われることがよくあります。これは偶然ではなく、この連動によるものだと当院では考えています。
2. 頭が前に出た姿勢
画面を見るとき頭が前に出ていると、後頭部の筋は頭を支えるために働き続けます。この筋はすでに目の動きにも関わっているのに、支持の仕事まで背負わされている状態です。
つまり、目が疲れるのは目を使いすぎているからだけでなく、目を助けるはずの筋が別の仕事で手一杯になっているからでもあります。
3. 画面との距離とまばたき
集中しているとき、まばたきの回数は大きく減ります。そして画面に近づくほど、ピントを合わせる筋は強く働きます。
目薬では変わらない理由
目薬は、目の表面の乾燥や充血に作用するものです。これは意味があります。
ただし、ピントを合わせる筋の疲労や、後頭部の筋の緊張には作用しません。ですから、目薬をさしても目の奥の重さが変わらないのは自然なことです。効かない薬ではなく、そこには効かない薬、ということです。
今日からできること
20分ごとに20秒、遠くを見る — ピントを合わせる筋を緩める時間を作ります。トイレに立つついでに窓の外を見るだけでも構いません。
画面の高さを下げる — 見上げると目を大きく開くことになり、乾燥が進みます。画面の上端が目の高さ、が目安です。
後頭部を温める — 蒸しタオルを後頭部と首の付け根に。目の上ではなく、後ろです。
顎の力を抜く — 集中しているとき、無意識に噛みしめている方が多いです。側頭部の筋は目のすぐ近くまで来ています。
当院での考え方
当院では、目の周りだけでなく、後頭部から首の付け根、そして肩甲骨までを一続きに扱います。目の奥の重さを訴える方の後頭下筋群は、例外なくと言っていいほど硬くなっています。
頭痛を伴っている方は頭痛治療の評判と口コミ、首肩の症状はこちらのページもご覧ください。
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荻窪あんさんぶる治療院より
眼科で異常なしと言われて行き止まりになっている方こそ、ご相談ください。
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この記事を書いた人
古田諭志(荻窪あんさんぶる治療院 院長/鍼灸師)
東洋鍼灸専門学校を卒業後、ネパールでの鍼灸ボランティアを経て、2011年1月に杉並区南荻窪で開業。これまでの施術数はのべ約30,000名(2019年12月時点)。中医学の専門誌『中医臨床』に症例検討を複数回寄稿しています。院長紹介はこちら




