顎関節症でやってはいけないこと|顎を鳴らす癖が続く理由

口を開けるとカクッと音がする。大きく開けられない。こめかみや顎が痛い。

顎関節症は、放っておいても軽くなることがある一方で、悪い習慣が続いていると長引きます。ここでは、やめていただきたいことをお伝えします。

まず、次の場合は歯科口腔外科を受診してください。

  • 口が指2本分(およそ3センチ)も開かない
  • 顎が外れて閉じられない
  • 顎が急に大きく腫れた、発熱がある
  • 噛み合わせが急に変わった

顎関節症でやってはいけないことの図解。顎をわざと鳴らす、硬いものや大きいものを食べる、片側だけで噛む、上下の歯を接触させ続ける、頬杖やうつ伏せ寝。
気づいたときに顎の力を抜く、が一番効きます

1. 顎をわざと鳴らす

音が鳴ると、何かが「はまった」ような感覚があるので、癖になりやすいです。

しかし顎関節の音は、関節の中にある関節円板というクッションが、本来の位置からずれて引っかかり、通り抜けるときに出ています。鳴らすたびに、ずれた円板が無理に通過している状態です。

音が出ること自体は、痛みがなければ経過をみてよいとされています。ただし、自分から鳴らしにいくのは別です。やめてください。

2. 硬いもの・大きいものを食べる

フランスパン、するめ、氷、ガム。痛みがある時期は避けてください。

見落とされがちなのがハンバーガーや厚いサンドイッチです。大きく口を開ける動作そのものが負担になります。小さく切って食べてください。

3. 片側だけで噛む

左右どちらかで噛む癖がある方は非常に多いです。片側だけを使い続けると、その側の関節と筋にだけ負担が集中します。

ご自身では気づきにくいので、食事のときに意識して確認してみてください。虫歯や被せ物の違和感で片側を避けている場合は、そちらの治療が先です。

4. 上下の歯を接触させ続ける

これがいちばん見落とされている点かもしれません。

本来、リラックスしているとき上下の歯は接触していません。わずかにすき間が空いているのが正常です。ところが、パソコン作業中や集中しているとき、無意識に上下の歯を軽く合わせ続けている方がいます。

強く噛みしめていなくても、接触が続けば筋は働き続けます。一日の大半、顎の筋が休めない状態になります。

対策は単純で、気づいたときに顎の力を抜くことです。パソコンやスマートフォンに「歯を離す」と書いた付箋を貼って、目に入るたびに確認するという方法をとる方もいます。

5. 頬杖・うつ伏せ寝

顎に外から力をかけ続ける姿勢です。頬杖は片側の顎関節を押し込みます。うつ伏せ寝は、体重の一部が顎にかかります。どちらも毎日続けば影響が出ます。

マウスピースで治らないとお困りの方へ

歯科でマウスピースを作ったのに変わらない、というご相談をよくいただきます。

マウスピースは、噛みしめによる歯と関節へのダメージを減らす装置です。これは大事な役割です。ただし、噛みしめる理由そのものを取り除くものではありません。 ですから、噛みしめの背景が変わらなければ、症状が残ることがあります。

当院での考え方

顎を動かす筋は、顎だけについているわけではありません。側頭部、頬、そして顎の下から首、鎖骨へとつながっています。

顎関節症の方の多くは、首の前側と後頭部にも強い緊張を抱えています。頭が前に出た姿勢では、下顎は重力で下がろうとし、それを支えるために顎の筋が働き続けることになります。つまり、顎の問題に見えて、頭の位置の問題であることがあります。

当院では、顎まわりと同時に首と背中の状態を診ます。顎だけを緩めても、頭の位置が変わらなければ戻ってしまうためです。

なお、噛み合わせや歯の治療そのものは歯科の領域です。当院では扱いません。歯科での治療と並行して、筋と姿勢の側からできることをご提案しています。

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荻窪あんさんぶる治療院より

「歯科では異常なしと言われたけれど痛い」という状態でお困りの方は、一度ご相談ください。

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この記事を書いた人

古田諭志(荻窪あんさんぶる治療院 院長/鍼灸師)

東洋鍼灸専門学校を卒業後、ネパールでの鍼灸ボランティアを経て、2011年1月に杉並区南荻窪で開業。これまでの施術数はのべ約30,000名(2019年12月時点)。中医学の専門誌『中医臨床』に症例検討を複数回寄稿しています。院長紹介はこちら

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