ストレスが原因の肩こりが増えています。東京だからでしょうか?
あんさんぶる治療院にも不眠症やメンタル疾患などが増えています。有り体にいえば,強烈なストレスにさらされているのではなく,強烈なストレスと認識してしまう生体側に起因のあるケースが増えているのかもしれません。
鍼灸治療では、肩こりや頭痛の鑑別はさほど困難なことではないです。病理概念を把握すればみえてきます。
ストレスが人体に影響してなる肩こりや頭痛、その他疾患は山ほどあります。
弁証となると大きく2つに分かれます。
気鬱系と血虚系の2つです。
気鬱系では,肝気鬱が最も頻繁にみられる症状です。肝には生来より条達(のびやかに健やかに生活すること。)条達が外的な何かで圧迫されたと感じると即座に肝気鬱を起こし,容易に肝火上炎に発展してしまいます。
キーワードは怒り。
興奮状態と言い換えてもよいでしょう。
症状は急性でかつ上半身中心に現れます。
そのため、肩こりや頭痛がでてきやすいのです。
子供や子供みたいな大人に多いかもしれません。子供は自然児を基本とする。よくいえばあるがまま,悪くいえばわがままである。
しかし世間は社会性を求めるので,これをストレスと感じて肩こりや頭痛を感じてしまします。
《肩こり・頭痛の基本的配穴学》
疏肝理気が基本ですが,肝気の排出・降下に力点を置いています。
期門・太衝・風池・肩井・陽陵泉および背部、期門+太衝は募原配穴である。募原配穴を臓腑実証の基本に据えることが多い。どちらのツボも疏肝理気の効能が高く,重ねることで相乗効果が期待できます。
最近は、陽陵泉+αだけの少ない鍼の本数で治療できています。
風池は響かせた後にただちに抜針し,肝気を体外に出す。
その意味で背部の散針も有効性が高い。速刺速抜で気を散らす。
肩井・陽陵泉は下に向け刺針し,肝気を下げる。下方に響く感じがよい。
熱邪上炎には百会の速刺速抜を数十回繰り返す。
肝火上炎の目が赤い・頭痛や肩こりの統合失調症などに効果的である。
何回か治療していくと気持ちよくて眠ってしまう人もいます。
次回は血虚系の肩こり・頭痛治療です。