ここ数年、肩凝りや腰の痛みが気になるようになりました。一応こうした凝りや痛みは自分で揉みほぐしたり市販の軟膏や湿布を使って対処しているのですが、大して効果を感じられないのが現状です。
ただ入浴時に湯船に浸かっている時に肩や腰を軽くマッサージすると、多少はラクになります。
そこで疑問を感じたのですが、体の凝りを温めるというのは正しい方法なのでしょうか?また市販の湿布にも温湿布と冷湿布の二種類ありますが、これの使い分けもいまいちよくわかりません。
私自身が湿布を使う時にもどちらが良いのかわからず、その時々で温と冷湿布をばらばらに使っています。
肩凝りや腰痛には温める方法と冷やす方法どちらが正しいのか、さらに自分でできる簡単な凝りをほぐす方法などがあれば教わりたいと思います。お願いいたします。
肩こり腰痛は温めるのか? 冷やすのか? この悩みへの回答をお願いします。と、提携しているサイト管理人のかたから連絡がありました。
現役鍼灸師の意見を述べさせていただきます。
肩こり、腰痛、頭痛もズキズキする痛みなら冷やす
詳しく解説していきます。
ズキズキという表現、主に”炎症性の痛み”になります。
- 肩こりの場合使いすぎる。(肉体労働やスポーツ)
- 頭痛の場合、片頭痛。
- 腰痛の場合、ぎっくり腰(急性の腰痛)
上記の場合、冷やすと痛みが軽減します。
冷湿布と温湿布の使いわけ
どちらも本当に冷やす作用、温める作用はありません。冷感湿布、温感湿布になります。
冷感湿布の成分はメントール、ハッカ油、サリチル酸メチル、「ス~っ」と感じる成分ですね。
温感湿布の成分はカプサイシン成分、とうがらしエキス、合成トウガラシ成分(ノニル酸ワニリルアミド・ニコチン酸エステル)、温かく感じます。
どちらがよいかわからない場合、痛みを抑える作用は同じなので、気持ちよさで選ぶとよいです。
ただ肌が弱い人、かぶれやすい人は温湿布は止めておいたほうがよいです。刺激が強く肌トラブルの原因にもなります。
フェルビナクやモーラステープなど茶色い湿布は?
ひと昔前の湿布は、白い湿布でハップ剤・パップ剤と呼ばれます。薬効部分はぷにぷにしていて水分を多く含んでいます。
肌への刺激は少ないです。ただ固定できないのでテープやネットで固定が必要です。
一方、最近は茶色い薄い湿布が主流になっていて、プラスター剤と呼ばれます。インドメタシン・フェルビナクなど痛みを止める効果が高い成分を配合しています。
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ケトプロフェン含有の湿布は日光に当たる場合注意が必要。モーラステープには含まれています。貼ったまま紫外線を浴びると色素沈着してしまう可能性があります。
各メーカーいろいろ種類があります。共通しているのが、痛みに関係する物質(プロスタグランジン)が作られるのをおさえて鎮痛作用をアップしています。
ここまででわかった肩こりに湿布を貼って効果を出す方法
- 冷湿布、温湿布は、「冷えている」「温かい」と感じるだけで成分は変わらない。
- 温湿布は、肌の弱い人は止めておくほうがよい。
- 白い湿布(ハップ剤)と、茶色い薄い湿布(プラスター剤)を比較すると、茶色い薄い湿布のほうが成分の効果を感じやすい。
- ただし、茶色い薄い湿布はかぶれやすく、色素沈着しやすいので注意が必要。
肩こりを冷やす場合
主に肉体労働後の痛みです。簡単にいうと、筋肉痛ですね。
野球選手が肩を冷やしたり、サッカー選手が膝を冷やしたりします。使いすぎると炎症がおきます。肩周辺の筋肉も使いすぎると炎症により痛み、ハリ感がでてきます。
時間的な余裕があるなら、作業後すぐに氷や保冷剤で冷やすのがよいです。
肩こりを温める場合
主に血流不全です。
- 肩を動かすコトが少ない
- 肩を同じ状態で使う作業
運動不足やパソコン作業による肩こりです。
カイロを貼ったり、お風呂に入ると「こり」が軽減します。
湿布に関しては冷感・温感どちらでもよいですが、肩周辺は紫外線が当たりやすいので日光過敏症や色素沈着には注意しましょう。
湿布を貼る時間と適切な貼りかた
各メーカー、ほとんどが1日の限度2回までになっています。じゃあ12時間貼っておいてもよいかというとそうでもありません。
実際には長い時間貼り続けると皮膚がかぶれやすくなります。また、多くの湿布で6〜12時間貼った場合、剥はがしてからでも皮下の筋肉や関節に消炎鎮痛剤がしばらく残っているので、効果が持続します。湿布の種類によって異なりますが、だいたい1日1回タイプなら10〜12時間、2回タイプなら6〜8時間くらい貼っていればよいと思われます。
引用:井尻整形外科
私も同意見です。
湿布で注意してほしいことが、かぶれると貼れません。
そして、成分はしばらく皮膚に残っています。剥がしてすぐ、日光に当たらないよう注意しないと色素沈着をおこします。
どうしてもすぐに湿布を貼る場合、皮膚を濡れたタオルなどで一度拭いておくとよいでしょう。
普通に貼る場合は、注意事項を守ってくださいね。
有名メーカーそれぞれほぼ同じ注書きです。
-
- フェイタスシップ
- バンテリン
- テイコクファルマケア オムニード FBパップ
- ハリックス55IDプラス
- ロキソニンSパップ
限度 | 1日2回まで |
連続使用 | 連続して2週間以上使用しない |
中止する目安 | 5~6日間使用しても症状がよくならない場合 |
湿布を貼ってはいけない場所
- 目の周囲、粘膜等
- 湿疹、かぶれ、傷口
- みずむし・たむし等又は化膿している患部
当たり前ですが、上記に貼るのは止めましょう。地獄のような痛みを感じるでしょう。
患者さんに湿布の相談を受けて感じること。それは、説明書や注意を守っていない人が多い。
手軽な湿布ですが、重篤な危険もあります。
一般的な副作用だと、
皮膚 発赤・発疹、かゆみ、はれ、かぶれ、ヒリヒリ感、熱感、乾燥感、皮下出血
ですが、ロキソニンテープ※だとショック(アナフィラキシー)をおこす可能性もあります。
使用後すぐに、皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸、意識の混濁等があらわれる。
※【医薬品名】ロキソプロフェンナトリウム水和物
お手軽だけどホントは怖い湿布の話
湿布、とく薄く茶色い湿布は痛みを抑える作用(鎮痛)が強いです。貼ると痛みが軽減される場合が多いです。
しかし、痛みは身体からのシグナルです。痛みを感じないのは短期的にみると喜ばしいコトですが、長期的にみると怖いです。
痛みを感じない→無理ができる→ますます悪化する→痛みを感じてくると治りにくくなる。
湿布薬や服用の痛み止めを使用していると、だんだん効かなくなる。
そんな話を聞いたことありませんか?
薬効への耐性がついたとも考えられますが、痛みを止めて無理をしすぎたため、身体が悪化した場合も考えられます。
休むことが1番の薬と思ってくださいね。
あんさんぶる治療院では身体のバランスを確認しているので慢性的な腰痛や肩こりの原因を分析して施術しています。
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引用:井尻整形外科